Although the original paper model of this "N1" rocket was 1/144, I expanded to 1/96 and made it. When expanding a small model and remaking, the precision feeling of a model is lost in many cases. However, even if this model is expanded and it makes, a precision feeling is not lost at all. It is such a precise and great design that it is surprised. I respect very much Mr. Currell who is the designer of this model. I want to aim at a paper model designer like him. |
HISTORY アポロ11号が月面着陸に見事成功した時、宇宙競争の最終的勝利は米国のものとなった、と皆が思ったわけだが、これに対しライバル(?)ソ連は、 「そもそも始めから、有人月探査計画自体がソ連には存在していない。 従って敗北したのではない。」 というスタンスであった。 そしてこの強気の発言を裏打ちするかのように、無人探査機ルナ16号を月に送り込み、リモコン操作で月の石を採取して帰還させるという手際を見せ、「危険を冒して生身の人間を月に送るより、はるかに安く、且つ人命を危険にさらすことなく、同じ成果をあげている」と、ことさら得意げにソ連の技術的優位を世界中に宣伝した。 …が、やはりあったのである。日の目を見なかった「ソ連版有人月着陸計画」が。 当時ソ連では、それまで連戦連勝(?)の宇宙レースのトリを飾るべく、有人月探査計画に於いても米国の鼻をあかさんと、鋭意、ご覧の「N1」巨大ロケットの開発に邁進していたことが後年明らかになった。 しかし、いかにも共産圏らしいセクト争いやら、スプートニク以来のコンビだった、ロケット開発者とエンジン技師の喧嘩別れ、資金難やらの、すったもんだのあげく、ロケット開発責任者は病死(!)と、トラブル続きで、開発は遅れに遅れまくっていた。 こんな状態でありながら、すでにゴールの「月面着陸」へ向けて全力疾走で先行しているアポロ計画に追いつけというのは、そもそも無理な注文というもので、ようやく無人テストの初号機が発射台に据えられた頃には、アポロ8号が月を周回して無事帰還しており、「ムーンレース」の勝敗はすでに決していたも同然であった。 それにもめげず、一発逆転を賭けて敢行された無人テスト機の打ち上げはあえなく失敗。 その後も打ち上げテストは失敗続きで、とても有人飛行などが出来る状態にはならず、そうこうするうちにアポロ11号が見事月着陸に成功、人類初の月面到達の栄誉は米国のものとなった。 その後も70年代初頭まで、一応N−1計画は継続されたものの、やはり打ち上げは失敗し、ソ連宇宙開発機構の責任者も、例の喧嘩別れしたエンジン技術者が任命されたことなどもあって、最終的に開発を断念、というか「お取り潰し」の憂き目に遭い、結果として前述のとおり、有人月探査計画そのものが「なかったこと」にされてしまったのであった。 さて、その後は皆さんもご承知のように、アポロ11号の成功をピークに、世間の宇宙熱は急速に冷却していったわけだが、もし、このN−1が、たとえアポロの後塵を浴びながらも、有人月着陸を敢行していたとしたら、「月面基地」や「有人火星探査」など、新たな宇宙レースのゴールが再設定され、その後の宇宙開発の歴史は現在とは違った展開になったかもしれない…とか、つい、考えてしまうのであった。 (なお余談だが、ソ連はルナ16号の前、アポロ11号の月面着陸直前の1969年7月、ルナ15号を月に送りこみ、せめてアポロより先に月の石を持ち帰ることで、NASAに一矢報いるつもりだったらしいが、あいにくルナ15号は軟着陸に失敗、月面に激突して全壊し、目論見は達成出来なかった。) IMPRESSION 最初のV2号と同じ、Mr.Currellのサイトの提供です。 パーツ数が多く、難易度はかなり高めですが、パーツの精度は高く、説明書も判りやすいので、慎重に作業すれば大丈夫(のはず)。 オリジナルのスケールは1/144なので、他のロケット達と並べて比較したかった私は、型紙を拡大して1/96にしようと思ったのですが、そのためには元ネタの型紙を150%まで拡大しなければなりません。 で、この拡大作業がなかなかの難物で、なんせ私はA4専用のプリンターしか持っていません。 仮にA3プリンターを借りてくるなどしたとしても、A4からA3にするだけでは141%しか拡大できません。 ただ、パーツシートには余白があるので、ここで稼げば150%に印刷(または拡大カラーコピー)できて1/96の型紙が得られる…かも…(実験していないのでなんとも言えませんが)。 ちなみに1/100なら144%拡大で済むので、成功の可能性は高まると思います。 結局私は、地味にドロー系のソフトを使い、パーツ単位で150%拡大のパーツを、A4用紙に再配置、という面倒くさいながらも確実な方法をとりました。 ただ、この場合は、A4用紙に入りきらないパーツが出てきますので、何処かで分割して再配置しなければなりませんが…。 1/96で完成すると、サターンV型に匹敵する大きさで、なかなか迫力があるものになります。 しかも、ディテールの精密度が非常に高く、拡大して作ったので仕上がりが大味になった、というような感触も全くありません。 それどころか「俺、たしかパーツを1.5倍に拡大して作っているはずなのに、この細かさはなんなの?!」というくらいの精密さで、オリジナルの1/144で作る場合は、一体どれだけの細かい作業が要求されるのでありましょう? ここまで細かいと、完成には(特にオリジナル1/144版)当然工作スキルや根気も要求されるでしょうが、なによりも「月へ行けなかった月ロケット、N−1」に対する「愛」が要求されます(笑) あと、余計なお世話かもしれませんが、1/96で作った場合、高さが1m以上になりますので、家の中で持ち歩く際には、頭上に注意しないと、せっかくの完成品を鴨居にぶつけて悲しい思いを味わうことになりますのでご注意を。経験者より(笑) |